ピロシキの発祥や由来
ロシアではピロシキは日本で言うところのおにぎりのような存在です。
発酵した生地に魚や肉、野菜、果物などを包み窯で焼き上げた惣菜パンです。
ウクライナ、ベラルーシなどでも食べられています。
ピロシキはロシア語で小さな宴会という意味のピローグから派生したもので、正式な食事会などでは前菜として振舞われていました。
ピロシキのバリエーションがここまで増えたのはロシアの貴族たちがグルメだったからでしょう。
日本に伝わったのは1950年代、ロシア料理屋の日本人店長さんが考案したのが日本で一般的な春雨入りのピロシキでした。
他にも洋菓子メーカーのパルナスが発売したミンチ肉にゆで卵を加えた具材を生地で包み油で揚げたピロシキが人気となりました。
日本ではピロシキはミンチ肉の具を小麦の生地で包んで揚げたものというイメージが定着していきました。
ピロシキは後のカレーパンの原型とも言われています。
日本のお店で売られているのはほとんどが揚げたものですが北海道には焼きピロシキを提供するお店もあるようです。
材料や製造工程
ピロシキの材料は強力粉、ドライイースト、とき卵、塩、バター、牛乳です。
牛乳は人肌であたためておき、強力粉、ドライイースト、とき卵、塩、バターを混ぜたものに少量ずつ温めた牛乳を加えて混ぜます。
その後、1時間ほどかけて発酵させます。大きさが二倍程度になれば成功です。生地は等分にわけておきます。
具の材料はひき肉、たまねぎ、ゆで卵、塩コショウ、ハーブです。
フライパンでひき肉とたまねぎを炒め、角切りに切ったゆで卵を加えて塩コショウで味付けしハーブを加えます。
具材を等分に分けておき、麺棒で平たく伸ばした生地で包み込みます。
包んだ後は、常温で10分ほどおき、150度に熱した油でこんがりと揚げてできあがりです。
ピロシキの特徴
ロシア料理といえばピロシキを思い浮かべる人は多いと思いますが、本場ロシアでもピロシキはポピュラーな食べ物です。
お店にも安い値段で売られていますし、ピロシキ専門のファーストフード店なども営業しています。
ロシアではピロシキを食べるのは朝と夜とおやつの時間帯です。
朝は野菜や卵などが入ったものを食べ、おやつにはりんごやイチジクなど果物を煮込んだものを具にしたものを食べ、夜にはお肉やお魚入りのボリュームのあるピロシキを食べるといった具合です。
値段も手ごろで学生などがご飯代わりにピロシキを食べるということもあるようです。
ピロシキは日本人が想像している以上にバリエーションに飛んだパンと言えるでしょう。
コメント