パンは小麦粉などの材料から作られますが、どうしてあの粉がふっくらしたパンになるのでしょうか。
パン作りに必要な材料のそれぞれの役割を理解すると、各工程で何をどうすれば理想のパンを作れるのかが見えてくるはずです。
パン作りに必要な材料について詳しくみてみましょう。
そもそもパン作りに必要な材料って?
パン作りに必要な材料は、大きく分けて2種類あります。
まず、パンを作るのになくてはならないのが、小麦粉、イースト、塩、水の4つです。これがなければパンは作れません。
次に砂糖、油脂、乳製品です。これらはなくてもパンを作ることができますが、味や風味を整える役割をします。
小麦粉
小麦粉に水を加えてこねた時にグルテンというたんぱく質を作ります。
このグルテンがパンそのもののメインの材料になります。
粘り気によって強力粉、中力粉、薄力粉に分類されます。
作りたいパンによって小麦粉の種類を選びます。
始めのうちは強力粉を使っておくと失敗が少なくてすみます。
イースト
パンを膨らませる働きをするのがイースト菌です。
イースト菌が糖を分解して炭酸ガスを発生させ、グルテンがこの炭酸ガスを包み込んでパンが膨らむという仕組みです。
イースト菌は微生物なので、活発に活動させるには温度調節も重要です。
自然の中で取れるイースト菌を天然酵母と言います。
塩
生地の編み目をしっかりさせたり、味付け、香り付けに使います。
分量が多すぎると発酵を遅らせます。
また、イーストと同時に入れるとパンが膨らまなくなりますので、こねる直前に入れるようにします。
水
材料を溶かして繋ぎ合わせる役目をします。
一番重要なのは、小麦粉の中のたんぱく質、グリアジンとグリテニンを結合させてグルテンを作り出す点です。
このグルテンが粘りと弾力性のもとになります。
砂糖
イーストの養分として発酵を盛んにする効果があります。
分量が多すぎるとかえって発酵を遅らせる原因になってしまうことに注意する必要があります。
作りたいパンに合わせて砂糖で発酵具合を調節することができます。
また、焼き目や香りをつける役目も砂糖が担います。
上白糖の他に、風味を出すために黒糖、キビ糖、三温糖が使われることもあります。
油脂
油脂はグルテンの膜を薄くする効果があります。
これによってパンのきめが細かくなり、パンがボロボロになるのを防いでくれます。
風味も良くしてくれます。
一般的には、ショートニング、バター、マーガリンが使われることが多いでしょう。
乳製品
乳製品は味や香りを良くする効果があります。
パン作りに使われる乳製品は、牛乳、スキムミルク、練乳、チーズなどが一般的です。
牛乳の場合は水の役割も兼任しますので、量の調整が必要です。
また、発酵を妨げる成分が含まれているので下処理をする必要があります。
まとめ
いかがでしょうか。
それぞれの材料には、もっと細かい役割や注意点がありますが、基本は上記に書いた通りです。
ここから自分の作りたいパンに合わせて材料を調節してみるとパン作りが一層楽しくなることでしょう。
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