ナンの発祥や由来
ナンはインドをはじめ、イラン、イラク、トルコ、アフガニスタン、ウイグル自治区などで食べられている平焼きのパンのことです。
小麦粉に塩と酵母、水を混ぜて作って発酵させた生地を石焼の窯の壁に貼り付けて焼き上げます。
どくとくのもちもちとした食感が特長で、日本ではインド料理の一つとして有名です。
日本で食べられているナンはインドスタイルで、生地を二等辺三角形の形にしたものです。
発祥はインドではなく中央アジアです。
豊富な小麦が採れたチグリス川流域の中央アジアの国々でナンと似たパンが多く存在していますので歴史はかなり古いと思われます。
よく似た平焼きのパンであるチャパティは生地を発酵させずに焼いているのが特徴です。
中央アジアの諸国では精製した小麦は高価であるため、全粒粉で作ったチャパティが一般的に食べられています。
材料や製造工程
インドでは生地をタンドゥールという特製の竃の壁に貼り付けて焼き上げるのですが、竃のない日本の家庭ではオーブンや、フライパンで焼くのが一般的です。
材料は中力粉、ベーキングパウダー、塩、ドライイースト、オリーブオイル、ぬるま湯です。
中力粉にベーキングパウダーと塩を混ぜ合わせ、ぬるま湯で溶いたドライイーストを加えてこねます。
そこにオリーブオイルを足してさらに混ぜ、まとまってきたら濡れふきんをかぶせて30分ほど発酵させます。
夏場は部屋の温度で発酵できます。発酵し終わったら、八等分ほどにわけ、平たく伸ばしフライパンで焦げ目がつくまで焼きます。
ナンの隠し味にヨーグルトやスパイスを加えるのもおすすめです。
ナンにカレーをはさんでいただきましょう。
ナンの特徴
日本ではインド料理屋さんに行くと必ず目にするナンですが、実は本場インドでナンを食べられるのは上流家庭だけのようです。
精製した小麦粉が高価であることと、家にタンドゥール窯がないことが理由です。
もっぱら庶民がカレーと一緒に食べているのは全粒粉で作られたチャパティが一般的です。
また日本ではナンと一緒にご飯もでてくることがありますが、インドではご飯とナンが一緒にでてくることはほとんどありません。
お米が採れる南インドではチャパティよりもご飯と一緒にカレーを食べるのが一般的です。
インドではチャパティのほうが種類が多く、油で揚げたり、重ねて焼いたり、分厚いものなどあります。
チャパティはまだ日本では知名度はそれほど高くないといえそうです。
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