家でパンを焼いたら、どんなに良い香りがするのだろう?
う~ん、想像するだけで幸せ。
でも…パン作りの本ってたくさん書店に並んでいるけれど、どれも敷居が高そう。
パン作りの基本の基本を知りたい!
と、お思いのあなた。
子供から大人まで大好きなチーズパンの作り方をご紹介しつつ、丁寧に解説していきますよ!
プロセスチーズの入った、小ぶりで優しい甘さのパンです。
きちんと基本を押さえれぼ、簡単に手作りパンが焼けます。
自分で焼いたパンの味は格別です。
きっとあなたも、パン作りのとりこになること間違いなし。
では、作り方に参ります!
第1段階<計量~ビーティング~ニーディングまで>
計量
まずは、始めに計量です。
お菓子作りほどの寸分の狂いもない正確さは求められませんが、料理ほどの適当さではなく、ほどほどの正確さが必要です。
混ぜ合わせる順番が決まってるので、それぞれ計量したら、別の容器に入れておいて下さいね。
「チーズパン」の材料
【工程1】
- 強力粉:150g
- 砂糖:15g
- インスタントドライイースト:6g
【仕込水】
- 水(季節により多少変わりますが、基本35℃で):165g
- 卵:30g
この二つを合わせておきます。
【工程2】
- 強力粉:90g
- 薄力粉:60g
- 塩:5g
【油脂】
- バター:24g
ビーディング
さあ、用意はできましたか?では、ビーディングにいきます!
材料を混ぜて、イーストを予備発酵させる作業です。
少し手が痛くなってしまうかもしれませんが、頑張りましょう!
工程1の材料を全て、ボウルに入れます。
その中に、仕込水の温度が下がらないうちに一気に投入。
木べらで混ぜます。
手が痛くなってきたら、利き手ではない方に替える等して、5分は我慢です。
ダマがなくなって、粘りが出てきて、気泡が出てきたら成功です。
次は、その中に工程2の材料を投入して、更に木べらで混ぜます。
ひとまとまりになってきたら、ボウルから出します。
ニーディング
これからは、ニーディングです。
これがパン作りの山場、こねる作業です。
こねる作業は、色々やり方がありますが…主には、
- 叩きつける方法
- 手の平を使ってグイーと前方に伸ばすやり方
の2種類です。
10分ほどこの作業を続け、表面がつるんとしてきたら、大成功です。
再びボウルに戻し、油脂を入れ、揉み込みます。
もう一度ボウルから出して、10分ニーディングをします。
今度は1回目と違って、油脂が入ってる分、生地の伸びが良いので、ニーディングは楽ですよ。
お疲れ様でした。
元のボウルに生地を戻して、ピッチリとラップを張って下さい。
第2段階<一次発酵~ガス抜き~ベンチタイムまで>
一次発酵
このあと、一次発酵です。
パン生地を膨らませる作業に入ります。
パン屋さんやパン作りを教える教室では、発酵器という物があるのです。
季節や生地に合わせて的確な温度と湿度を設定でき、その中にボウルごと入れておけば良いのですが。
残念ながら、家庭にはありませんよね。
そこで、オーブンの機能を確認してみて下さい!
発酵機能があれば、それを使います。
温度30℃、湿度75%、時間は30分が目安です。
もし、オーブンに発酵機能が付いていなくても、まだ諦めないで下さい。
大きめの発泡スチロールの箱がありませんか?
発泡スチロールは段ボールより、かなり保温効果が高いので最適です。
そこに、熱湯を入れたコップを四隅に置いて温度と湿度を与え、真ん中にパン生地が入ったボウルを置きます。
これで即席発酵器になります。
少し保温効果が薄れますが、ごみ袋のような大きな袋の中で同じ状態を作ることもできます。
また、真夏に冷房をかけていない部屋に放置しておけば、驚くスピードで発酵をしていきますが(むしろ、そのスピードが早すぎで、発酵し過ぎに注意なくらいです。)、冬場はこの方法だと発酵に時間がかかり過ぎる上に、非常に乾燥しているので、パン生地がダメになってしまいます。
その後、おおよそ生地が2.5倍に膨らんだら、一次発酵終了です。
ガス抜き
次は、ガス抜きです。
発酵により、生地内にたまったガスを抜いてあげる作業です。
ボウルと膨らんだら生地の間にそっと手を入れて、軽く中心に寄せるようにします。
風船の空気が抜けるような不思議な感覚がありますよ。
パン生地って生きているんだ!と思わせる瞬間です。
ボウルから出したら、すぐに乾燥してしまうので、ここからはスピードが大切です。
生地の分割
続いて切り分けていきます。
専用のスケッパーがあればそれを使いますが、ない場合はお菓子用のゴムへらや包丁で代用できます。
今回は小型のパンなので12等分です。
後の作業を考えると、ここはなるべく均等分割をしたいです。
まずは秤を使って、4等分に。
その後は、目分量でそれぞれを3等分にします。
これで12等分になりましたね。
生地の丸め
では、丸めますよ。
テレビで見る、職人さんが台に生地を押しあて、クルクルっと丸めるあの作業です。
はっきり言って、あれは職人技なので…一つずつ、生地の切り口を底に寄せるように引っ張り、そのあと、利き手ではない方の手の平にパン生地を乗せ、利き手で生地を包み、クルクルと回します。
するとあら不思議、きれいにピンと生地が張って丸まっているではありませんか。
12個分どんどんやって下さいね。
ベンチタイム
ベンチタイムに入ります。
作業して傷ついたパン生地をお休みさせてあげる時間です。
しっかりと寝床を作ってあげる必要があります。
本来なら、ベンチ布巾という厚手の大判な布の上に、間隔を開けてパン生地を置き包み込むようにします。
その上に、乾燥を防ぐため濡らして固く絞った布巾を被せるのです。
ただ普通、ベンチ布巾なんてないですよね。
それなら、台の上に間隔を開けてパン生地を置き、その上にラップを張るか、もしくは、直接濡れ布巾や濡らしたキッチンペーパーで覆っても。
要は、乾燥から守ってあげることが大切です。
20分ほどしっかりお休みさせてあげたら、成形に入りますよ。
第3段階<成形~二次発酵~焼成まで>
成形
成形に入る前、ベンチタイムの間に中身の準備をしますよ。
プロセスチーズを180gほど準備します。
それらを食べやすく7~8ミリ角に切り、おおよそ目分量で12等分に分けておきます。
そしてベンチタイムが終わったら、一つずつ生地を取り出して、成形です。
パンの形を作る作業です。
具体的な手順は、
- 閉じ目を下にして、台の上にパン生地を置き、手の平で広げつつ、なだらかな山形にします。
- 裏返して、先程切ったチーズを中心部分に軽く押し込みます。
- 周りを寄せて、チーズを包み込み、中心でしっかり閉じます。
- クッキングシートを敷いたオーブンの天板の上に、閉じ目を下にし、間隔を開けて並べていきます。
これで成形は出来上がりです!
二次発酵
次は、二次発酵です。再び発酵させるのです。
パンを焼く、焼成作業のためにオーブンの予熱を始めたいので、その発酵機能は使えません。
発酵器があれば、それを使うのですが…
基本は、温度40℃、湿度85%、時間は20分です。
もちろんない場合は、先にご紹介した発泡スチロールか、大判のビニール袋を使った方法で。
ここで注意です!
あまり電気オーブンを普段使わないなあという方、特に、もっぱら電子レンジ機能ばかりという方は、オーブン機能の使い方をよく確認してしておいて下さいね。
予熱に時間もかかります。早目早目に、20分はかかると考えていて下さいね。
まずは、200℃で7分で予熱します。
焼成
さあ、焼成です!
200℃で7分したら、天板をくるっと回し(火の通りを全部均一にするためです。)更に180℃で8分が目安です。
実は、ガスオーブンがあるんだ!
という方は、予熱にそれほど時間がかかりません。数分です。
更に火力も圧倒的に強いので、180℃で10~15分を目安に。
残り5分で、天板をくるっと回転させて下さい。
焼き色もしっかり付きますよ。
焼成しているうちから、良い香りが漂ってくると思います。
手作りパンならではの幸せの瞬間ですね。
家族も集まってきて、これまでも頑張りも報われます。
焼成が終わったら、すぐに天板から網の上に出して下さい。
どんどん底が焼けてしまうので。
でも、オーブンの庫内も天板も火傷レベルの高温なので、取り扱いにはくれぐれもご注意を!
パン自体もかなり熱いです。
まとめ
パン作りの基本をご紹介してきました。どうでしたか?
特別に買わないといけないものは、強力粉とインスタントドライイーストぐらいかと思います。
案外、身近な材料で作れますよね。
あと、パンは生き物です!
発酵は、気候条件でかなり変わるので、のんびり構えて作ってみて下さいね。
手ごねは、慣れるまで大変かと思いますが、
- ひとまとまりになる
- 表面がつるっとしてくる
この2点だけは押さえて下さい。
多少、こね不足でも、ゆっくり時間をかければ発酵してくれますのでご安心を。
その後は、なるべく乾燥させない!それだけです。
今回は、プロセスチーズを使いましたが、クリームチーズパンでも、余っているドライカレーやあんこ、カスタードクリーム、ジャムでも美味しいですよ。
あなたのお好みの具材で、あなただけの手作りパンを是非作ってみて下さいね。
コメント